【ソウル9日聯合ニュース】KBSの人気ドラマ「アイリス」で一番ラッキーな出演者を挙げるとすれば、キム・スンウではないだろうか。出番と肉体的な苦労に比べ相対的に高い評価を得ているからだ。
主役を演じるイ・ビョンホンら国家安全局(NSS)要員より出番が少なく、また、北朝鮮護衛部の精鋭要員とはいえチーム長のため、大変なアクションシーンはキム・ソヨンら部下役の仕事だ。彼は無表情に「動け」と指示し、時折銃を撃つ程度にもかかわらず敵にはしっかり致命傷を与える。そうした彼の演技をインターネット上では「カリスマさく裂」「めちゃ存在感」などの表現でもてはやす。北朝鮮の軍服姿、スーツ姿とファッションも話題だ。
キム・スンウに「アイリス」の撮影セットがあるソウル市内のホテルで会った。ここには劇中の北朝鮮軍事務室も設えてある。
北朝鮮のエリート軍人、パク・チョルヨンの役作りについて、「パク・チョルヨンの出番が少ないじゃないですか、ビョンホンに比べどれほど少ないことか。インパクトのない演技をすれば画面にまともに映りもしません。だから、せりふや行動をよく研究しました」と語った。パク・チョルヨンは護衛部を率いる有能な精鋭要員で、「赤化統一」を目指すタカ派。キム・スンウが映画「浜辺の女」やドラマ「完璧(かんぺき)な隣人に出会う方法」などで見せた姿とはかけ離れた姿だ。
キム・スンウにとって、これほど強烈な役は初めてで、演じるのはとても楽しいという。台本を開いて目に飛び込んできたのがこの役で、洗練された北朝鮮軍を描きたかったという制作陣の希望に、抑えた中にもカリスマ溢れる人物を生み出した。現場での反応は良かったものの、視聴者の目に自分が役に似合っていないと映ればどうしようという心配も大きかった。しかし、いざ始まってみると視聴者の反応も良く、「ただただ感謝している」。
役を演じるにあたっては、実際に亡命した元北朝鮮エリートらに会い、助言を講うと同時に、よく観察した。そうして分かったのは、「北朝鮮で成功したエリートは平壌市内の80坪のアパートで暮らし、アルマーニを着て、ソウルの標準語で話す。北朝鮮内に飢え死にする人が多いこともあまり知らない。一言で彼らは、わたしたちが考える北朝鮮の人々とは完全に違う」ということ。その結果、パク・チョルヨンは標準語を話す洗練されたキャラクターとなった。ただ言葉については、語尾に北朝鮮のなまりを漂わせたり、固すぎるせりふを別の言葉に言い直すなど、自分なりに細かな工夫を凝らしている。
キム・スンウが見るパク・チョルヨンは、透徹した国家観で身を固めた、どうかすると単線的な人物。感情といえば部下だったソンファ(キム・ソヨン)に対する哀れみぐらいで、そのほかはほとんどない。そんな人物にインパクトを与えようとあれこれ神経を遣うため、「撮影が終わると、顔にまた一本しわが増える気分(笑)」なのだとか。
しかし、どれほど役柄に没頭しようと、カメラが回っていない時にはいつものように現場のムードメーカー役を十二分にこなす。シリアスな現場だが、出演者は彼のいたずらやユーモアにNGを出してしまうこともしばしば。「現場が愉快でないとだめというタイプ。いたずら心が起きるのはどうしようもない。笑ってしまい何度もNGを出すのも、またひとつに楽しみではないか」。
キム・スンウの妻は女優のキム・ナムジュだ。上半期にはキム・ナムジュの主演ドラマ「僕の妻はスーパーウーマン(原題:内助の女王)」が大当たりし、今はキム・スンウが「アイリス」で好評を得ている。夫婦円満で子どもも健康に育ち、これほどの幸せはないと思わせる。
これにキム・スンウは、「運が良かっただけだと思う。その分、謙そんする姿勢にならなければと考えている」とし、感謝の言葉でインタビューを締めくくった。
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